秋夜の満月に、ススキを飾りお団子をお供えし、お月見をするイベントですが、最近ではやらないご家庭や、知らないお子さんも多いのでは…。
古くは奈良~平安時代、中秋節(ちゅうしゅうせつ)という習慣が中国から伝えられ、貴族の中で広まったといわれています。
1年のうちでもっとも空が澄み、月が美しく見えるとされる旧暦の8月の満月の日に、宮中で月を愛でながら和歌を詠んだり、宴を楽しんでいたそうです。
そののちに江戸時代より「収穫祭」として広く一般庶民にも親しまれるイベントになりました。
また「中秋の名月」とも呼ばれ「秋の真ん中に出る月」という意味があるそうです。
旧暦では1月~3月を春、4月~6月を夏、7月~9月を秋、10月~12月を冬としていたことから、秋の真ん中ということで、旧暦の「8月」。さらに真ん中の「15日」が中秋の名月・十五夜と呼ばれているそうです。
現在用いられている「新暦」では、旧暦と1か月程度のズレがあるため、毎年9月初旬から10月初旬の間で、毎年十五夜の日は変わります。
見た目はほぼ満月ですが、厳密にいうと満月ではない日になることもあります。
西暦 | 旧暦8/15 | 満月 |
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2018年 | 9月24日 | 9月25日 |
2019年 | 9月13日 | 9月14日 |
2020年 | 10月1日 | 10月2日 |
2021年 | 9月21日 | 9月21日 |
2022年 | 9月10日 | 9月10日 |
2023年 | 9月29日 | 9月29日 |
2024年 | 9月17日 | 9月18日 |
2025年 | 10月6日 | 10月7日 |
2026年 | 9月25日 | 9月27日 |
ちなみに…十三夜(じゅうさんや)とは、 旧暦9月13日で、後の名月(のちのめいげつ)・後の月(のちのつき)とも呼ばれ、十五夜に次いで月の美しく見える時といわれています。
昔は十五夜だけを鑑賞することを「片月見」とよび、縁起が良くないといわれ、十五夜とセットでお月見をしていたそうです。
鹿手袋の十五夜祭は、毎年9月の2週目土曜 or 日曜に行われます。
朝早くから、八幡社境内に「奉献八幡大菩薩」の幟(のぼり)を立て準備を行い、午後から氏子総代、役員が集まり調神社(つきじんじゃ)より宮司さんをお招きし、八幡社と日月社にて神事が行われます。
八幡社の神前にお囃子の奉納や、秋の収穫の品々や、奉納品をお供えし、秋の収穫に感謝し、来年の豊作を祈願します。
現在は少なくなりましたが、その昔一面に田畑が広がり農家が多かった鹿手袋には欠かせないお祭りです。