初午

初午(はつうま)とは

毎年2月最初の午の日を“初午”といい、全国的に稲荷神社の祭日となります。

これは、稲荷神が西暦711年(和銅4年)2月初午の日に、京都伏見稲荷大社後ろの稲荷山三ヶ峯に、ご祭神である「宇迦御霊神(ウカノミタマノカミ)」が降臨されたという言い伝えによるものだそうです。

 

初午の祭りは土地土地によって異なりますが、キツネが稲荷伸の使者として信仰されているため、赤飯を炊き、油揚げをお供えしているところが多いそうです。

 

農業神として信仰のある稲荷神を、春の農耕の開始前にお祭りすることで豊作をお祈りするとともに、五穀豊穣、商売繁盛、産業興隆、家内安全、交通安全、芸能上達、衣食住に関わることを祈願する祭事です。

鹿手袋の初午

宵宮

鹿手袋の祭事のほとんどが週末に寄せて行われますが、初午だけは実際の日に行われます。

初午前日(宵宮)の朝、八幡社境内に「正一位稲荷大明神」の幟(のぼり)を立て準備を行います。

午後から氏子総代、若衆頭、当番が集まり、お囃子を奉納し、お焚き上げを行い、お参りに訪れた方々からお預かりした「お札」や「しめ縄」や「だるま」を焚き上げながら、お供えものや頭付き魚・油揚げを鉄板で焼き、神様と一緒にお神酒をいただきながら夜まで祭事を行います。

本宮

翌日、初午当日の朝は、各ご家庭からのお供えの品がならびます。

それぞれの社の前に用意されたお盆の上に、家庭によって異なりますが、持参した赤飯・頭付き魚・油揚げなど、食べやすい大きさで少しづつお供えされます。

 

田畑に囲まれ農家が多かった鹿手袋では、春の農耕の始まる前に、赤飯を焚き、お供えすることでその年の豊作をお祈りしていたそうです。

きっとどのご家庭からも赤飯が焚かれるよい香りがしていたことでしょう。